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アパート購入時の最低利回りはどれくらい?築年数や補修費必要経費も解説

不動産投資

坂本 拓也

筆者 坂本 拓也

不動産キャリア15年

お客様ご希望の物件探しを精一杯お手伝いさせていただきます!

不動産投資を始めたいと考えている方の中には、「アパート購入に際して、最低限知っておくべき利回りや築年数、補修費、必要経費はどのくらいなのだろう?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。いざアパートの購入を検討しても、情報が多く複雑で迷うこともあります。この記事では、アパート購入において押さえておきたい最低利回りの目安や築年数による違い、補修費・必要経費の考え方について分かりやすく解説します。不動産投資を成功に導くための基礎知識を身につけ、失敗しない物件選びと計画づくりの参考にしていただける内容です。

アパート購入時に知っておくべき最低利回りの目安

アパート一棟の表面利回り、全国平均はおよそ8%前後が基準となります。たとえば、2024年7月期の統計によれば、一棟アパートの全国平均表面利回りは8.15%と報告されています 。また、他の四半期データでも8%台前半を示しており、利回りの一つの目安といえます。

築年数別で見ると、一般に築年数が浅いほど表面利回りは低く、古くなるほど高くなる傾向があります。実例として、築10年未満は約6.3〜6.34%、築10~19年は約7.3〜7.46%、築20年以上では約9.4〜9.51%とされています。

ただし、表面利回りとは、あくまでも家賃収入を単純に物件価格で割った数字であり、必要経費や空室率、税金・修繕費などを含めない前提です。一方、実質利回りはこれらの経費や運営コストを差し引いた上で算出されるため、より実際の収益性に近い指標とされます。

以下に、表面利回りと実質利回りの違いをまとめた表をご用意しました。

利回りの種類 計算の特徴 収益性の見え方
表面利回り 年間家賃収入÷物件価格 理想的な収益性を見る目安
実質利回り (家賃収入-必要経費)÷(物件価格+取得費用など) 実際の手取りを見据えた収益性

要するに、アパート購入の検討にあたっては、表面利回りの全国平均である約8%を一つの判断基準としつつ、築年数別の違いや、実際にかかる諸経費・空室リスクを踏まえた実質利回りを併せて重視することが大切です。

築年数がアパート購入に与える影響と法定耐用年数の視点

築年数が古くなるほど、購入価格が下がる一方で表面利回りが高くなる傾向があります。これは、築古物件では建物部分の価値が減少し、土地の価値で取引されるケースがあるためです。例えば、新築の表面利回りが4〜5%なのに対し、築古では8〜12%、地域によっては20%を超える例もあります。

次に、法定耐用年数について見てみましょう。木造は22年、鉄筋コンクリート(RC)造は47年と税法上定められており、これが減価償却や融資期間の基準になります。耐用年数から築年数を差し引いた残存年数が、融資期間の上限として設定されるのが一般的です。

以下に、構造別の法定耐用年数と残存耐用年数の関係を表にまとめます。

構造 法定耐用年数 築年数20年時の残存耐用年数
木造 22年 2年
RC造 47年 27年
重量鉄骨造 34年 14年

このように、木造の場合は残存年数が非常に短くなるため、融資期間も短く設定されがちで、返済負担が重くなる点に注意が必要です。

さらに、法定耐用年数を超過した築古物件については、融資が難しくなる傾向があります。ただし、ノンバンクや日本政策金融公庫など、法定耐用年数を超えていても融資を検討してくれる金融機関も存在します。

以上のことから、築年数が与える影響には「表面利回りの増加」「法定耐用年数に基づく融資枠の制約」「残存耐用年数の短さによる返済負担増」、そして「法定耐用年数超過による融資ハードルの上昇」があるといえます。収支計画を組む際には、これらを総合的に考慮することが不可欠です。

補修費・修繕費の種類と必要経費としての取り扱い

アパート購入後に必要となる費用の中で、修繕費と資本的支出は明確に区別して理解することが重要です。たとえば、修繕費は20万円未満の小修繕を指し、壁の補修や雨どいの修理など、通常の維持管理に該当します。一方、外壁・屋根の全面塗装や設備交換など、20万円以上の費用がかかる改修は「資本的支出」となり、耐用年数に対する減価償却処理など会計上の取り扱いも異なります。

築年数が進むにつれて修繕費が増加する傾向が確認されています。たとえば、築11〜15年では外壁塗装:約115,500円、屋根塗装:約44,000円(10戸規模で約5〜80万円程度)ですが、築21〜25年では外壁同額、屋根は葺き替えで約319,000円となり、総修繕費は10戸で1,160万円程度にのぼることもあります。このように築年が古いほど資本的支出が増大しやすい点に注意が必要です。

築年数の目安修繕費(10戸規模)主な内容
5〜10年目約85万円屋根・外壁など小規模修繕
11〜15年目約546万円外壁・雨どい・ベランダ等の再塗装
21〜25年目約1,160万円屋根の葺き替え・大規模修繕

修繕費を抑えるためには、日常点検や定期的な見積もりの取得が欠かせません。たとえば、外壁や雨どいの状況をこまめに確認し、早期に小修繕で済ませることで、後年の資本的支出のリスクを減らすことができます。また、複数の業者から相見積もりを取ることで、費用の適正化や施工内容の比較が可能になります。こうした対策を日頃から習慣化することで、長期的な収支計画も安定しやすくなります。

以上を踏まえて、修繕費・資本的支出ともに、必要経費としてきちんと収支計画に反映し、余裕を持った資金管理を行うことが、不動産投資における健全な運営につながります。

④ アパート購入時に必要となる経費と収支計画の立て方

アパート購入にあたっては、購入時に発生する「諸経費」と、保有中にかかる「ランニングコスト」の両面を正しく把握することが欠かせません。以下の表に代表的な項目をまとめました。

項目内容
購入時の諸経費頭金(物件価格の10〜20%が目安)、仲介手数料(上限:物件価格×3%+6万円+消費税)、印紙代、登録免許税、司法書士報酬、融資事務手数料、保証料、取得税、精算金など
保有中のランニング費用管理費、保険料(火災保険・地震保険)、固定資産税・都市計画税の清算、修繕積立金などが含まれます。

まず購入時にかかる諸経費ですが、たとえば仲介手数料は宅地建物取引業法により、物件価格×3%+6万円(+消費税)が上限とされています。また、登記関連費用として登録免許税や司法書士への報酬が必要です。登記税率は所有権移転登記でおおむね2%、抵当権設定登記で借入額の0.4%前後です(司法書士報酬は10〜15万円程度が相場です)。

さらに、不動産取得税や印紙税も無視できません。不動産取得税は固定資産税評価額の約4%、印紙税は契約金額に応じて数千円〜数万円が発生します。ローンを使う場合は、事務手数料(借入額の1〜3%程度または一律数万円)や保証料(借入額の2%前後、一括または金利上乗せ)なども必要です。

保有中は管理費や火災・地震保険料、固定資産税・都市計画税の日割り清算、修繕積立金などが継続的にかかります。火災保険や地震保険は建物構造や加入期間によって保険料が異なりますが、10万円〜30万円程度のケースもあります。

収支計画を立てる際には、これらの諸経費を収支シミュレーションにしっかり組み込み、キャッシュフローの余裕を確認することが重要です。例えば、初期費用として物件価格の6〜8%程度を見込むと安心です。

まとめ

アパート購入を検討する際は、最低利回りや築年数、補修費、必要経費に注目することが大切です。築年数が進むほど初期投資が抑えられる反面、修繕費や必要経費が増える傾向があるため、利回りだけにとらわれず実質的な収支を見極める視点が欠かせません。法定耐用年数と融資条件、さまざまな経費を正しく把握し、無理のない収支計画を立てることで、安定した運用につなげることができます。正確な情報をもとに、慎重かつ具体的な準備を心がけてください。

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