賃貸物件の騒音が気になる方へ!構造別に特徴と選び方を紹介の画像

賃貸物件の騒音が気になる方へ!構造別に特徴と選び方を紹介

賃貸

坂本 拓也

筆者 坂本 拓也

不動産キャリア15年

お客様ご希望の物件探しを精一杯お手伝いさせていただきます!

「アパートでの暮らしで、隣人や上下階からの音が気になったことはありませんか?」多くの方が、部屋探しの際に静かな環境を求めています。しかし、同じアパートでも建物の構造によって騒音の伝わり方は大きく異なります。本記事では、「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」それぞれの構造ごとに、騒音レベルの違いやその理由を分かりやすく解説します。静かな暮らしを実現するための賃貸物件選びについて、順を追ってご紹介します。

構造別の騒音のレベルの違い

賃貸物件の構造によって、騒音の伝わりやすさが異なります。以下に、代表的な構造とその騒音特性を整理しました。

構造騒音の特徴備考
木造(アパート主体)生活音が壁や床を通じて伝わりやすい(空気伝搬音・固体伝搬音ともに)通気性が高く振動が伝わりやすいため、音漏れしやすい傾向があります。近年の新築では改善されつつありますが、依然として注意が必要です。
鉄骨造(S造)木造よりは構造が頑丈だが、防音性は大きく変わらず軽量鉄骨では木造と同程度、重量鉄骨でやや向上しますが、遮音性能は構造全体としては高くありません。
RC造・SRC造防音性が高く、生活音や足音などが伝わりにくいコンクリートの密度により、音の遮断性能が優れており、特に遮音性が求められる方に適しています。

まず、木造アパートは構造的に音が伝わりやすく、壁・床などを介した「固体伝搬音」や「空気伝搬音」いずれにも弱いことが多いです。そのため、生活音や話し声などが響きやすく感じられることがあります。ただし、最近では大手ハウスメーカーの技術導入や築年数の浅い物件では、防音性能が改善されているケースも見られます。築10年以内の木造物件は、防音材の採用や気密性向上により以前より静かな住環境が期待できます。

次に、鉄骨造アパートは木造に比べて構造がしっかりしていますが、防音性の面では劇的な差はありません。軽量鉄骨造では木造とさほど変わらず、重量鉄骨造になると若干の改善はありますが、生活音対策としては十分とは言い難いこともあります。

最後に、RC造およびSRC造は、コンクリートおよび鉄筋構造による高い密度により遮音性能が優秀です。隙間が少なく音を抑えやすいため、生活音や足音が気になる方には特におすすめの構造です。UR賃貸住宅でも主にこの構造が採用されており、防音性の高さが評価されています。

騒音の種類と評価指標の理解

賃貸物件を選ぶ際に「騒音が心配」という方にとって、音の伝わり方と評価指標を理解することは非常に重要です。騒音は大きく「固体伝搬音」と「空気伝搬音」の二種類に分類され、それぞれに対応した評価指標があります。

まず、「固体伝搬音」は床や壁といった建材を通じて伝わる音のことを指し、主に足音や物の落下音などが該当します。この音を評価する指標が「L値(床衝撃音レベル等級)」で、数値が小さいほど遮音性能が高く、つまり音が伝わりにくいことを示します。たとえば、L‑45以下であれば、上階の生活音が聞こえてもあまり気にならない目安とされています 。

一方、「空気伝搬音」は会話やテレビ、話し声など、空気を介して伝わる音で、こちらを評価する指標が「D値(または Dr値、空気音遮音等級)」です。D値は数値が大きいほど遮音性能が高く、壁や戸境壁がどれだけ隣室の音を遮断できるかを示します。たとえば、D‑50以上で隣の話し声がほぼ聞こえないレベルとされ、D‑60以上ならピアノやテレビなどの大きな音も意識しにくいレベルです 。

以下は、騒音の種類と構造別にどの騒音に強いかを比較した表です。

騒音の種類 評価指標 構造による強さ
固体伝搬音(足音・物音など) L値(小さいほど良い) RC造・SRC造が優れる
空気伝搬音(話し声・テレビ音など) D値またはDr値(大きいほど良い) RC造・SRC造が優れる

このように、どの構造がどのような騒音に強いのかを見極めることは、賃貸物件選びにおいて欠かせないポイントです。

構造だけでは判断できない、内見時に確認すべきポイント

賃貸物件を選ぶ際、建物の構造は防音の目安になりますが、それだけで静かさを判断するのは適切ではありません。内見の際には以下のようなポイントをしっかり確認することが大切です。

まず、壁や床の厚みや材質を確認しましょう。内見時に壁を軽くノックしてみて、高い響きがするようだと内部が空洞である可能性が高く、隣室の生活音が響きやすいです。壁内部にグラスウールなど吸音材が入っていると防音性は高まります。これは鉄筋コンクリート造であっても、仕様により差が出る点です。

次に、窓の構造にも注意を払いましょう。二重サッシや防音ガラスは外部からの騒音を大幅に軽減しますので、周辺環境(沿道の車通りや駅の近さなど)が気になる場合には特に重要な確認ポイントです。

さらに、間取りや部屋の位置も騒音に対する影響が大きいです。例えば、角部屋は隣の住戸が少ないため騒音リスクが低く、最上階は上階からの足音がない分静かです。また、1階は人の出入りや通行音の影響を受けやすいため、優先する場合はその点も考慮しましょう。

以下の表は、内見時にチェックすべきポイントを整理したものです。

チェック項目確認方法注目ポイント
壁・床の厚み・材質ノックする・素材を尋ねる響きの高さ・吸音材の有無
窓の構造窓を開閉し音の入り具合を確認二重サッシ・防音ガラスの有無
間取り・部屋位置図面や内見で確認角部屋・階層・1階かどうかなど

以上のように、建物構造に加えて素材・窓・部屋位置などの複数の要素を総合的に確認することで、より静かな暮らしに合った賃貸物件を選びやすくなります。

構造別に騒音が気になる方への選び方のヒント

賃貸物件を選ぶ際、「静かな暮らし」を重視される方には、まず鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)を優先的にご検討いただくことをおすすめいたします。これらの構造は、壁や床にコンクリートが使用されており、空気伝搬音や固体伝搬音の遮音性に優れ、生活音や足音が伝わりにくい特長がございます。特に壁式構造においては、構造材の厚みがあるためさらに防音性が高まる傾向にあります。

構造静粛性の優位点注意点
RC造・SRC造厚いコンクリート壁による高い遮音性壁材や施工方法によって差が出る場合あり
鉄骨造(S造)木造よりは音が抑えられる鉄骨は音を伝えやすく、構造だけで油断できない
木造コストが抑えられ、通気性がよい生活音が伝わりやすい傾向あり

ただし、予算を重視されて木造や鉄骨造をご希望される場合でも、内見時の工夫により騒音リスクを軽減することが可能です。たとえば、二重サッシ・防音窓の有無、壁・床の厚みや材質の確認、収納スペースが遮音バッファになっている間取りかなどを重点的にチェックなさってください。

賃貸物件選びの流れの中では、まず構造と騒音レベルを大まかな判断基準として位置づけ、その上で内見による物理的確認と、間取りや窓性能などの具体的項目の確認を組み合わせて総合的に判断していただくことが重要です。このプロセスを踏むことで、ご希望にかなう物件へと効果的に近づくことができます。

まとめ

賃貸物件の選択において、建物の構造が騒音の感じ方に大きく影響することをお伝えしてきました。木造や鉄骨造は生活音が伝わりやすい一方で、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造は防音性に優れています。また、固体伝搬音と空気伝搬音の違いや評価指標についてもご紹介しましたが、実際の住み心地は構造だけでなく、壁や床の厚み、窓の仕様、間取りなどの要素も大切です。物件を選ぶ際には、内見時に細かな部分を丁寧に確認することで、より静かな暮らしに近づけます。騒音を気にされる方は、今回の内容を参考に、ご自身の理想に近いお部屋をじっくり選んでください。

お問い合わせはこちら

”賃貸”おすすめ記事

  • 賃貸アパートで電子ピアノは契約違反になる?の画像

    賃貸アパートで電子ピアノは契約違反になる?

    賃貸

  • アパートの火災保険は必要?少額短期や賠償修理費用と管理会社の選び方も紹介の画像

    アパートの火災保険は必要?少額短期や賠償修理費用と管理会社の選び方も紹介

    賃貸

  • 遺品整理に悩んだ時はどうする?相続や管理会社との原状回復の流れも紹介の画像

    遺品整理に悩んだ時はどうする?相続や管理会社との原状回復の流れも紹介

    賃貸

  • アパートとマンションの違いはどこ?木造や鉄筋コンクリートなど構造ごとの特徴も紹介の画像

    アパートとマンションの違いはどこ?木造や鉄筋コンクリートなど構造ごとの特徴も紹介

    賃貸

  • ペット不可物件で亀や金魚は飼える?契約違反や強制退去の注意点も解説の画像

    ペット不可物件で亀や金魚は飼える?契約違反や強制退去の注意点も解説

    賃貸

  • 賃貸アパート退去時の掃除はどこまで必要?退去クリーニング費や業者依頼の注意点も解説の画像

    賃貸アパート退去時の掃除はどこまで必要?退去クリーニング費や業者依頼の注意点も解説

    賃貸

もっと見る