
空き家を放置すると固定資産税が上がる?管理不全空家・特定空家をいわき市の不動産会社が解説
空き家を放置すると固定資産税が上がる?管理不全空家・特定空家をいわき市の不動産会社が解説
相続などによって実家を取得したものの、 誰も住む予定がなく空き家のままになっている――。
いわき市でも、このような空き家について 「とりあえずそのままにしている」という方は少なくありません。
しかし、空き家は所有しているだけで終わるものではありません。 建物や敷地を適切に管理せず状態が悪化すると、 「管理不全空家等」や「特定空家等」として行政から指導等を受ける可能性があります。
さらに一定の段階まで進み市町村から「勧告」を受けると、 土地の固定資産税等に適用されている「住宅用地特例」の対象から外れる可能性があります。
この記事では、いわき市で不動産売買・賃貸管理などを行う以和貴総業株式会社が、 管理不全空家等と特定空家等の違い、 固定資産税との関係、 空き家を所有している方が今からできる対策について分かりやすく解説します。
目次
1.空き家を放置すると固定資産税が上がる?
結論からいうと、 空き家になったという理由だけで、直ちに固定資産税が上がるわけではありません。
住宅が建っている土地には、一定の要件を満たす場合、 「住宅用地特例」という固定資産税等の負担を軽減する制度があります。
そのため、誰も住んでいない空き家であっても、 住宅としての状態が維持され、住宅用地特例の要件を満たしていれば、 基本的には特例の対象となります。
しかし、適切な管理が行われず、 「管理不全空家等」または「特定空家等」と判断され、 市町村から勧告を受けた場合には、 その敷地が住宅用地特例の対象から除外されることがあります。
「管理状態が悪化 → 行政による指導等 → 改善されず勧告 → 住宅用地特例の対象外」 という流れを理解しておくことが重要です。
2.住宅用地特例とは?
住宅が建っている土地については、 固定資産税や都市計画税の課税標準を軽減する「住宅用地特例」があります。
| 区分 | 固定資産税の課税標準 | 都市計画税の課税標準 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地 (住宅1戸につき200㎡以下の部分) |
価格の1/6 | 価格の1/3 |
| 一般住宅用地 (200㎡を超える一定の部分) |
価格の1/3 | 価格の2/3 |
この特例によって、 住宅が建っている土地は住宅用地以外の土地と比べて、 固定資産税等の課税標準が大きく軽減されています。
3.「固定資産税が6倍」は本当?
空き家問題について調べると、 「放置すると固定資産税が6倍になる」という表現を目にすることがあります。
しかし、この表現は少し注意が必要です。
小規模住宅用地では、 固定資産税の課税標準が価格の1/6になる特例があります。
そのため、この特例が外れることを単純化して 「6倍」と表現されることがあります。
実際の固定資産税額が必ず現在の6倍になるという意味ではありません。 土地の評価額、負担調整措置、敷地面積、都市計画税などによって実際の税額は異なります。
したがって、 「空き家を放置したら固定資産税が必ず6倍になる」と考えるのではなく、 住宅用地特例が外れることで土地の税負担が大きく増える可能性がある と理解しておくのが適切です。
4.管理不全空家等とは?
2023年12月に施行された改正空家法によって、 「管理不全空家等」という制度が新たに設けられました。
管理不全空家等とは、 適切な管理が行われていないことにより、 そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家をいいます。
つまり、非常に危険な状態になる前の段階から、 行政が所有者に適切な管理を求められるようになったということです。
5.特定空家等とは?
特定空家等とは、 周辺の生活環境などに深刻な影響を与える状態になっている空き家です。
空家法では、主に次のような状態が対象とされています。
- そのまま放置すれば倒壊等、著しく保安上危険となるおそれがある状態
- そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれがある状態
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他、周辺の生活環境を守るために放置することが不適切な状態
特定空家等になると、 行政から助言・指導、勧告、命令などの対象になる可能性があります。
さらに命令に従わない場合には、 行政代執行などへ進む場合もあります。
6.管理不全空家と特定空家の違い
| 比較 | 管理不全空家等 | 特定空家等 |
|---|---|---|
| 状態 | 放置すると特定空家等になるおそれがある | 周辺に深刻な悪影響を及ぼす状態等 |
| 行政の対応 | 指導 → 勧告 | 助言・指導 → 勧告 → 命令 → 代執行等 |
| 住宅用地特例 | 勧告を受けると対象外 | 勧告を受けると対象外 |
7.どんな状態の空き家が問題になる?
空き家を所有している方は、 建物だけでなく敷地を含めて定期的に状態を確認することが重要です。
例えば、次のような状態には注意が必要です。
- 屋根や外壁が破損している
- 瓦や外壁材などが落下・飛散するおそれがある
- 建物が傾いている
- 雨漏りなどにより建物の劣化が進んでいる
- 庭木や雑草が繁茂している
- 樹木の枝が道路や隣地へ越境している
- ごみが放置されている
- 害虫・害獣などが発生している
- 窓や扉が破損し、不特定の人が侵入できる状態になっている
- 長期間まったく管理されていない
ただし、これらの一つに該当しただけで、 自動的に管理不全空家等や特定空家等になるわけではありません。
建物・敷地の状態や周辺への影響などを踏まえて、 行政が個別に判断します。
8.勧告を受けるまでの流れ
「ある日突然、固定資産税が上がる」という仕組みではありません。
管理不全空家等の場合は、概ね次のような流れになります。
つまり、行政から指導を受けた場合には、 そのまま放置せず、必要な管理・修繕等を行うことが重要です。
9.空き家を放置するその他のリスク
空き家を放置するリスクは、 固定資産税だけではありません。
| リスク | 具体例 |
|---|---|
| 建物劣化 | 雨漏り、腐食、シロアリ、設備故障など |
| 近隣トラブル | 雑草、樹木越境、害虫、悪臭など |
| 防犯 | 不法侵入、不法投棄など |
| 安全 | 瓦・外壁等の落下、倒壊など |
| 売却への影響 | 劣化が進むことで修繕・解体等の検討が必要になる場合がある |
建物は人が住まなくなると、 換気や日常的な点検が行われなくなり、 不具合の発見が遅れやすくなります。
「そのうち考えよう」と数年間放置している間に、 建物の状態が大きく変わってしまうこともあります。
10.空き家を相続したらどうすればいい?
空き家を相続した場合、 まず「今後どうするのか」を整理することが大切です。
① 自分や家族が住む
② リフォームして利用する
③ 賃貸物件として貸す
④ 建物付きで売却する
⑤ 建物を解体して土地として売却する
⑥ 当面保有しながら適切に管理する
どの方法が適しているかは、 建物の築年数や状態だけでは決まりません。
土地の立地、道路状況、駐車場、 建物の修繕状況、周辺の売買需要、 賃貸需要などを総合的に考える必要があります。
11.売却・賃貸・解体はどう判断する?
空き家の活用方法は、 物件ごとに適した方法が異なります。
| 方法 | 検討しやすいケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 売却 | 今後使用する予定がない | 売却価格・諸費用・税金等を確認 |
| 賃貸 | 建物状態が比較的良く賃貸需要が見込める | 修繕費・管理・将来の退去等を考慮 |
| 解体 | 建物劣化が著しく再利用が難しい | 解体費用や解体後の土地の税負担等を確認 |
| 保有 | 将来自分や家族が使用する予定がある | 定期的な管理・修繕が必要 |
12.空き家は解体する前に査定がおすすめ
「古い家だから解体してから売却した方がいい」 と考える方もいらっしゃいます。
しかし、必ずしも先に解体する必要があるとは限りません。
建物が古くても、 中古住宅やリフォーム前提の住宅として検討できる場合があります。
また、土地として販売する場合でも、 建物を残したまま売却活動を行い、 条件を調整する方法が考えられるケースもあります。
解体後は建物を元に戻すことはできません。 建物付きで売る方法と更地にして売る方法を比較してから判断するとよいでしょう。
13.いわき市の空き家は以和貴総業株式会社へご相談ください
空き家の問題は、 「売るか、残すか」だけではありません。
売却・賃貸・解体・管理など、 物件の状態や所有者様の今後の予定によって選択肢は変わります。
以和貴総業株式会社では、 いわき市を中心に中古住宅・土地・空き家・相続不動産などの 売却査定や不動産に関するご相談を承っています。
このような空き家のお悩みもご相談ください
- 相続した実家をどうするか決まっていない
- 何年も空き家になっている
- 建物が古いので売れるか心配
- 荷物が残ったままになっている
- 売却と賃貸のどちらが良いか比較したい
- 解体してから売却した方が良いか相談したい
- 遠方に住んでいて空き家を管理できない
- 相続した土地・建物の査定をしてほしい
「まだ売却すると決めていない」という段階でも、 まず現在の不動産の価値や選択肢を把握しておくことはできます。
空き家は時間の経過とともに建物の状態が変化するため、 今後利用する予定がない場合は、早めに方向性を検討しておくことが大切です。
14.まとめ
空き家になったからといって、 すぐに固定資産税が大幅に上がるわけではありません。
しかし、適切な管理をせず状態が悪化し、 管理不全空家等や特定空家等として勧告を受けると、 土地の住宅用地特例から除外される可能性があります。
・空き家になっただけで固定資産税がすぐ上がるわけではない
・住宅が建つ土地には住宅用地特例がある
・小規模住宅用地は固定資産税の課税標準が1/6になる
・「6倍」という表現は実際の税額が必ず6倍になるという意味ではない
・管理不全空家等は、放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家
・管理不全空家等でも勧告を受けると住宅用地特例の対象外となる
・特定空家等では命令や行政代執行等へ進む場合がある
・利用予定がない空き家は早めに売却・賃貸・管理などを検討する
・解体を決める前に不動産査定を受けて選択肢を比較する
特に相続した実家の場合、 思い入れがあることから、 すぐには売却を決められないことも珍しくありません。
その場合でも、 「何もしない」のではなく、管理しながら今後の選択肢を整理しておくこと が重要です。
いわき市で空き家・相続不動産の売却や活用についてお悩みの方は、 以和貴総業株式会社までお気軽にご相談ください。
※本記事は2026年9月時点の法令・公表資料をもとに、一般的な内容を解説したものです。 管理不全空家等・特定空家等への該当性や固定資産税等の取扱いは、個々の不動産の状況や行政の判断等によって異なります。 固定資産税等の具体的な税額については、自治体の担当窓口等へご確認ください。